乳児に蜂蜜 死亡 ボツリヌス毒素について
なんと生後6カ月の男児が蜂蜜入りの離乳食で死亡しましたね。
結構常識な気もしますが何とも嘆かわしいです。
ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)
嫌気性菌で、酸素がないところでないと増殖できなません。
毒素がボツリヌストキシンです。神経毒です。
軽く熱すると不活化する毒です
国家試験の語呂合わせも紹介します。
グラム陽性菌
「派手な黒ボウズバチバチセーターにおじけずく」
派→破傷風菌 手→ディフィシル 黒→クロストリジウム ボ→ボツリヌス ウ→ウェルシュ
バ→バシルス セ→セレウス タ→炭疽菌 お→黄色ブドウ球菌 じ→ジフテリア け→結核菌
ボツリヌス関連の国試の問題もおさらいで載せときます。
薬剤師国家試験 第96回 問50
細菌の毒素に関する記述のうち
正しいものの組合せはどれか。
a 内毒素は、グラム陽性菌外膜に存在するリポ多糖である。
b ウェルシュ菌のα毒素は、ガス壊疽を引き起こす。
c ボツリヌス毒素は、内毒素に分類される。
d ジフテリア毒素のAフラグメントは、ADPリボシル化活性を有する。
1(a、b) 2(a、c) 3(a、d)
4(b、c) 5(b、d) 6(c、d)
記述 a ですが
内毒素は、グラム陰性菌の細胞壁成分です。
グラム陽性菌では、ありません。
よって、記述 a は誤りです。
記述 b はその通りの記述です。
記述 c ですが
ボツリヌス毒素は、ボツリヌス菌が産生して分泌する
外毒素です。ちなみに、外毒素としては
他に、破傷風菌毒素が有名です。
よって、記述 c は誤りです。
記述 d ですが、この通りの記述です。
ジフテリア毒素は
フラグメントAとフラグメントBからなる
外毒素です。毒素の毒性本体は、フラグメントAです。
標的タンパク質(Gタンパク質など)の
アルギニン、グルタミン酸、アスパラギン酸などの
残基に、ADPリボースが転移されることにより(ADPリボース化)
生体機能を大きく乱します。
以上より、正しいものの組み合わせは
(b , d)です。
正解は 5 です
乳児ボツリヌス症
①ハチミツは、日本国内の製品でも約5%がボツリヌス菌に汚染されている
②蜂蜜に含まれている程度のものであれば平気だが、赤ちゃんは免疫力や抵抗力が弱く、大人にとっては平気なものでも、病気になってしまう。
③1歳を越えれば腸内の抵抗力が高まるため、例えボツリヌス菌の含まれたハチミツを食べても、体内で勝手に全滅する
1歳未満で結構だめなものありますよね。
まあ基本的に8か月位までミルクのみで離乳食初めてもお粥等一部の食料だけなので普通にしてれば与える機会は無いような気もしますが
今日の薬局での出来事
たまに子供が僕をみながらひそひそ話をお母さんにしている。
若干傷つくなぁー☆
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